僕は21歳になるまで彼女ができたことがありませんでした。もちろん、人を好きになったことは何度もありましたが、恋が実ることは一度もなかった。
僕自身、かなり奥手で「告白するよりもされたい」と思っていたけど、現実はそう甘くなかった。
自分のスペックを説明するなら、陰キャで受け口、口下手で運動も苦手。正直、モテないのも仕方ないと今なら笑って言えます。強いて言えば、176cmの高身長とスタイルの良さが取り柄かもしれません。
でも高校時代、163cmながらサッカーが上手くてイケメンなクラスメイトがいました。彼は驚くほどモテていて、「結局は顔なんだな」と痛感したのを覚えています。
そんな僕にも、社会人3年目の21歳のとき、人生で初めての彼女ができました。相手は会社の同期で、彼女も知的障害を持つ方でした。付き合った期間は半年。僕から告白をして、「私も好きだった」と返ってきたときは本当に嬉しかった。
でも、知的障害者同士のカップルはやっぱりちょっと“普通”とは違うと感じました。
初デートが水族館や映画館ではなく、いきなりネカフェ。それも彼女からの提案で、僕は何の疑問も持たずに受け入れてしまいました。正直、自分にも欲があったので、断る理由がなかったというのが本音です。
その後も色々な場所に出かけました。海のきれいな場所や、夜景の見えるところ。でも、どこへ行っても口数は少なく、会話が弾むことはほとんどありませんでした。そして、いつもデートの終わりはネカフェ。それが目的になっていた気もします。
障害者の恋愛って、どこか「人間らしさ」が足りないというか、まるで動物的だと感じたこともありました。
そして半年後、彼女から「もう終わりにしよう」と言われ、僕たちの関係は静かに終わりました。
振り返ってみると、僕は彼女に対してあまり思いやりを持てていなかったと思います。彼女が好きなものに無関心だったり、もっと深く知ろうとしなかったり。たとえもう一度付き合ったとしても、きっと同じ結果になっていた気がします。
だからこそ今思うのは、「自分に合った人と付き合うことの大切さ」です。当時の僕は「誰でもいいから女性と付き合いたい」という気持ちが強かった。でも、それではお互い幸せにはなれない。
今は、価値観の合う人と出会って、ちゃんと思いやりを持って向き合える自分になりたいと思っています。
最後まで読んでくれてありがとうございました
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